吉長 治講師(司法書士)
吉長講師は、東京法経学院・大阪校にて、中上級者向け通学講座である司法書士「合格直結答練」で毎年何人もの受験生を合格に導いています。先生のわかりやすく丁寧な指導は、既に多くの方から人気があり講座終了後も多くの生徒が先生の質問を受ける為に残っています。2008年度から待望の基本講座も担当し、ますます期待のかかる講師です。
≪講師からのコメント≫
この数年間、司法書士を取り巻く業務環境は変化してきました。それに伴い、法律も次々と改正されており、日々の研修を怠るわけにはいきません。また、業務内容が多様化し、依頼者の要求も高度化している昨今、登記分野を中心とした従来の業務に精通するのみならず的確な法的判断力を備えている人材が求められていると言えるでしょう。そういった時勢を受けて近時も、その出題内容や質が向上し受験生のレベルも上がってきており、国家試験の中でも最難間の部類に属するといっても過言ではありません。しかし、試験問題は実体法の理解、過去問の検討、条文・判例(先例)等の基本的事項の理解を問う内容であり、多少の出題形式は変わっていても基本をしっかりと身につける学習をすることが大切であることを実感させられるものです。そこで、この試験を攻略するにあたって重要となるのは、やはり学習方法です。受験指導校を利用しないで独学を続けるのはかなり困難なことでしょう。とはいえ、テキストを片手に講座のテレビ画面を見に通うのではなんとも味気のないことです。生講義の良さは、答練の受講生もよく話していることですが志をともにした受験生が集う「集中できる環境にある教室」の中で、直接講師に指導を受けられるので「疑問に思ったりしたとき、その場ですぐに質問できるのがなによりもいい」のだそうです。
基礎講座の学習の指針としては、基本テキスト『スタディノート』、条文・判例(先例)『登記六法』、そして『過去問jマスター』の三位一体で、これらを繰り返し参照しながら問題を解きこなしていくというスパイラル方式を中心に、しっかりと条文(制度趣旨)を読み解き、基本書の重要事項や判例(先例)足りないところは補い、過去問へとリンクしていきます。もう一つは、クロスレファレンス方式です。出題傾向としても、比較型の問題や横断的な問題が多く、広範な知識が求められます。民法が最重要科目であることはもちろんですが、それ自体が重要ということではなく、手続法たる不動産登記法の学習に実体法たる民法が必要不可欠で、また商業登記法においても実体法の会社法・商法が欠かせないということです。それぞれの法律が独立した科目なのではなく互いに交差しあっており常に各科目を横断的に見ていく学習をしていく必要があるということです。以上のように今ある教材をフル活用して、本科の基礎から学んだ受験生が司法書士試験合格という栄冠を勝ち取られ、東京法経学院出身のしっかりとした法的思考力を兼ね備えた底力のある実務家が育成されることを願ってやみません。